たまにはアニメの話もしてみよう
何気なくブラスレイターのビジュアルファンブックを捲っていたら久々に観たくなり、DVDを借りてきた
当時は微妙に「ながら見」だったし、色々曖昧だったんだよなと、今回は腰を据えて最初から最後まで見てみた
と言っても、今回は「マレク編」「XAT壊滅編」「過去編」が収められた4~7巻だけ
様々な背景を把握した上で、改めて見た今回は、放送当時以上に楽しめた気がする
なんと言ってもXAT編は男達が熱いし、格好良かった
そして過去編は、ヘヴィだ
13話では虐げられ、偽りの罪を着せられたジョセフの姿が痛々しく
14話では互いに愛し合うが故に、親子の、相互の自己犠牲による悲劇が起こる
見返せば、ウォルフ隊長とて本気で仲間を生き残らせたいからこそ、あのような行動を起こしたのだと思える
手段には問題があったが、決して悪意ではなかったのだと
この作品には、こうした悲しい善意のすれ違いが、いくつもある
ジョセフとザーギンにしてもそうだろう
ザーギンは理不尽な世の中に鉄槌を下そうとし
ジョセフは、そんな世界であっても、命は生きるに値する、殺してはいけないと止めようとする
恐らく、望む世界は同じであるはずなのに
作品全体にある、重いテーマ。近年のアニメには薄れた気がする雰囲気
アクションシーンはもちろんだが、上記の「重さ」もこの作品を語る上で重要な魅力だと考えられる
しかし、同時にこれは惜しい作品でもある
なにしろ、何度も見返す深みがあるが故に、ビジュアルファンブックの補足などがなければ完全に楽しむのは難しい
見れば「ああ、こういう事だったのか」と納得出来ても、初見ではイマイチ疑問符が頭に浮かぶ所があるのだ
ともあれ、アクションシーンだけでも一見の価値はある、良作とまでは言って良い作品だと思います
ただ一言言うならば、最終話の「凌駕した」以降と言うか、ザーギンに刺される所ですね
あんな風に構えたのにアッサリし過ぎじゃね!? と
あの場面、刺されるのは確かに正しいのですが、戦う気満々かのように構えた直後でアレはちょっと
せめて構えず、刀ではなく右手で受けるなり「攻撃の意思は既に無い」という事を明確にする演出が欲しかった
以前に剣を受け止めたザーギンとの、立場の入れ替わり的な対比にもなりますしね
まあ、その辺の細かな心情とか色々を視聴者に伝える部分が弱いのが欠点ではありますが
色々知った上で見返すとより味わい深いものですし、個人的には大好きですよコレ
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